大隅半島佐多岬の謎【調査会NEWS3396】(R03.2.7)

【調査会NEWS3396】(R03.2.7) 

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大隅半島佐多岬の謎


 副幹事長 杉野正治


九州南端に北朝鮮工作活動の拠点?

 

 令和元年11月、調査会の特別検証で鹿児島県の佐多岬を訪れました。

 元朝鮮総聯財政副局長、韓光煕(故人)は、非公然組織「学習組」のメンバーとして接線ポイント(上陸地点)としてこの地を設定しました。平成142002)年4月に記した著書『わが朝鮮総連の罪と罰』には「私がつくった北朝鮮工作船着岸ポイント」として北海道から鹿児島まで38か所が掲載されています。

 岬に近づくにつれ険しくなる山道をマイクロバスに揺られながら感じましたこれは車じゃなきゃ行けない(十数年前までは岬へアクセスする道は有料だったと思います)。岬に着くと海に突き出した上に展望台があり、眼下は断崖で、岩場に白い波が砕けながら打ち寄せています。たしかに小舟やゴムボートがつけやすそうです。少し離れると小さな砂浜もあります。上陸ポイントとしては悪くない。あいにくの雨で霞んでいましたが、うっすらと種子島・屋久島を望むことができ、その手前を船舶が行き来しているのがわかります。

 さて上陸には適しているとしても、それからいったいどうやって移動したのでしょうか? 上陸した工作員は基本的に単独で行動します。確保されても工作活動のネットワークが露見しないようためです。上陸後、速やかに拠点となる大都市に移動するには鉄道を使うことが多い。ところが韓光煕が設定した接線ポイントのなかで、佐多岬は唯一と言っていいほど近くに鉄道の線路がありません。一番の最寄りはのちに廃線になった国鉄大隅線の鹿屋駅ですが、そこまで直接で40数キロ。マラソン選手でも2時間以上、険しい坂道を上り下りするともっと時間はかかるでしょう。路線バスでの移動も考えましたが、狭い空間で長時間座っていたら運転手に顔を覚えられるリスクだってあります。そもそもこの場所を韓光煕ひとりで探し出したのでしょうか?

韓光煕は1960年代の後半~3、4年かけてこれらの地域を設定しました。ひとりで現地に赴き、釣り人を装って地元の商店で周りの状況を聞き込んだり写真を撮ったりして接線ポイントを探し出しました。とするとこの場所をどうやって見つけ出したのでしょう。もしかしてこの佐多岬だけ、極秘の任務の一端を補助する人物がいたとしても不思議ではありません。非合法の上陸をサポートできる北朝鮮のネットワークが、この地域に存在したと考えるべきだと思うのです。

 

◆鹿児島県南部という重要拠点

 

 佐多岬と種子島・屋久島の間の大隅海峡は、いわゆる国際海峡です。正しくは「特定海域」と呼ばれ、日本には宗谷海峡、津軽海峡、対馬海峡(東水道・西水道)、そしてこの大隅海峡を入れて5海峡を1977年制定の領海法で特定海域と定めました。通常は沿岸から12カイリが領海(つまり日本国の領土)とされるが、これらの海峡に関してはそれを除外し、積荷がなんであれ船が航行できるというものです。産業の観点からは当然かもしれませんが、ここを核を搭載した船が通行しても「核の国内への持ち込み」に当たらない。つまり「非核三原則を逸脱した」とはならないのです。

 昭和471972)年に沖縄が返還されます。返還交渉は1960年代から日米で交渉されてきました。返還にあたっての問題点は様々あったなかの一つで大きいのが返還後の日本の防衛体制です。「力の空白」をいかに埋めていくか。このことは日米のみならず、北朝鮮も非常に大きな関心を寄せたはずです。沖縄の米軍による平壌攻撃があるのか、米軍基地は駐留するのか、日本の自衛隊はどのような体制になるのか。そしてこの大隅海峡を通過する米国船舶に核が搭載されるのかどうか佐多岬の展望台に来ると、それをよく監視することができるのです(もっとも監視が目的なら展望台からではないと思いますが)。

 昭和46(1971)年の末、大隅半島の真ん中で園田一・敏子夫妻が大阪で働く次女を迎えに自家用車で宮崎空港に向かったまま失踪。車も発見されませんでした。同じ年の秋には志布志湾に面した海岸近くで拉致未遂と思われる事件も発生しています。また10月には西側の半島である薩摩半島の南端・馬渡海岸で深夜にゴムボートで上陸する6名が通報され、うち2名が確保(外国人登録証を携帯していたが証拠不十分で捜査は打ち切り。それぞれ朝鮮総聯東京本部、大阪本部にもいたようです)され、4名が小型船で逃走しました。さらにはこれに関連すると思われる国籍不明の船舶(1213トン)を発見し、海上保安庁の巡視船で追跡しましたが高速で大陸方向に逃走していきました。

 この地域に工作活動の拠点のようなものが存在したと考えても不思議ではありません。昭和531978)年に薩摩半島の西岸にある吹上浜で市川修一さん・増元るみ子さんが拉致されたのもその一環という見方もできます。

 現場に赴くと新たに発見することはたくさんあります。またウン十年前に訪れたのを回想していたら「そう言えばあの時」と思い出す人もいたりします。旅行や研修とかにこうした場所を訪れてみるのもいいかもしれません。

 もちろん事故や拉致などには気をつけながら。

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■ポスターVer. 24と特定失踪者・拉致被害者パンフレット改訂版好評発売中。ポスターはA1版・1枚100円。パンフレットはA4版20ページ・1冊200円。特定失踪者・政府認定拉致被害者・警察断定拉致被害者・救う会認定拉致被害者の写真と簡単なデータが記載されています。集会等でぜひご活用下さい。調査会ホームページからインターネットでご購入いただけます。

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<調査会役員・特定失踪者家族会三役等の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等> 

※事前申込み・参加費等についてはお問い合わせ先にご連絡下さい。 

★2月8日(月)13:30(予定) YouTube現場ライブ

・代表荒木が国広富子さんの失踪現場(山口県宇部市)からお送りします。

https://www.youtube.com/channel/UCSa3H61PRYDyRy4aHvF_VSA

★2月16日(火)19:30 予備役ブルーリボンの会YouTubeライブ

・調査会代表荒木が参加

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★2月17日(火)18:00(予定) YouTube現場ライブ

・代表荒木が大澤孝司さんの失踪現場(新潟県佐渡市)からお送りします。

https://www.youtube.com/channel/UCSa3H61PRYDyRy4aHvF_VSA

★5月22日(土)北朝鮮人権シネマフォーラム in 鳥栖(同実行委員会主催)

・調査会代表荒木が参加

★5月23日(日)北朝鮮人権シネマフォーラム in福岡(同実行委員会主催)

・調査会代表荒木が参加

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幹事長村尾がパーソナリティー 

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北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧(令和3年1月22日現在確認分)

http://araki.way-nifty.com/araki/2021/01/post-2e613f.html

着岸漂流一覧と失踪関連地点マップ

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