国会研究会レジメ ④田中実さん・金田龍光さんについて【調査会NEWS3906】(R7.2.27)

【調査会NEWS3906】(R7.2.27) ※このメールには返信しないで下さい。お問い合わせ・送信中止・アドレス変更等は代表荒木のアドレスkumoha551●mac.com(●を半角の@に変える)までお願いします。 ―――――――――――――――――――――― <国会研究会レジメ ④田中実さん・金田龍光さんについて>
 以下は去る2月19日衆議院第一議員会館で開催された研究会での4項目、私がお話しした田中実さん・金田龍光さんに関する資料です。 ――――――――――――――― 4、田中実さん・金田龍光さんについて 特定失踪者問題調査会代表 荒木和博
 神戸出身のラーメン店店員さん田中実さん(写真左・同封パンフレットの11ページ最下段)と田中さんの友人で同じラーメン店店員さんだった金田龍光さん(写真右・同12ページ2段目)について私たちは昨年4月24日に日本弁護士連合会に対し人権救済申立を行いました。申立人は私と調査会副代表増元照明・幹事島尾百合子・常任顧問岡田和典と特定失踪者家族会事務局長の竹下珠路です。
 その理由は度々共同通信等が報じてきたように、平成26年(2014)のストックホルム合意において田中実さんと金田龍光さんについて北朝鮮側が生存していることを明らかにしたにもかかわらずその受け取りを政府が拒否したということによるもので、一刻も早く田中さん・金田さんの帰国を実現するため関係機関に要請してもらいたいということです。
 この事実関係について国会では何度も質疑が行われてきたにもかかわらず政府は一切答弁を拒否してきました。しかし令和3年(2021)8月11日付「朝日新聞」紙上でストックホルム合意当時の拉致問題担当大臣であった古屋圭司衆議院議員が「北朝鮮は非公式協議で、行方不明になった神戸市出身の田中実さんと、知人の金田龍光さんの生存を明かしたとされていますが、日本政府は報告を受け取りませんでした。なぜでしょうか」との問いに対し次のように答えています。
 「報告書を受け取れば北朝鮮のペースになるとの懸念がありました。小泉訪朝で5人を返して、幕引きを図ろうとしたからです。今回もこの2人で、となれば、同じことになると考えるのは当然です。分析結果をつぶさに話すことはできませんが、当時、拉致対策室で、あらゆる手段を通じて情報を取り、客観的に分析しましたから」
 また翌令和4年(2022)9月17日には、「朝日新聞デジタル」で、ストックホルム合意当時の外務事務次官であった齊木昭隆氏が「北朝鮮からは、拉致被害者の田中実さんや知人の金田竜光さんの生存情報が提供されたと報じられています」との質問に対し次のように答えています。
 「北朝鮮からの調査報告の中に、そうした情報が入っていたというのは、その通りです。ただ、それ以外に新しい内容がなかったので報告書は受け取りませんでした」
 有本恵子さんについて、第一次小泉訪朝の半年前、平成14年(2002)春にはよど号ハイジャック犯と当時の拉致議連(第一次)中山正暉会長を通し第三国での発見という形で北朝鮮の関与をうやむやにして帰国させ拉致問題を終息させるという動きがありました。それが実現していれば恵子さんは元気な時にご両親と会うことができたでしょう。しかし「うちの娘だけ帰ってくるのではいけない」というご両親の強い意思でそれは失敗し、結果的には北朝鮮にさらに強い圧力をかけることができ、金正日が9月17日の小泉訪朝で拉致を認め10月15日に蓮池さんら5人が帰国することに繋がりました。
 その判断は正しかったと思いますが、お父さんまで亡くなられた今日となっては有本恵子さんを見殺しにしてしまったのではないかという悔悟は残ります。ご家族にその決断を負わせるのは酷ですが、総理が決断するとしても極めて重いものがあることは間違いありません。田中実さん・金田龍光さんについて当時そのリストを受け取らなかった安倍晋三総理も苦渋の選択をされたものと思います。したがってその責任を問うつもりはありませんが、少なくともストックホルム合意から何も動かないまま11年が経ってしまった今日、北朝鮮が返せると伝えてきた2人については北朝鮮側に帰国させるよう求めるべきではないでしょうか。
 日弁連からは昨年末申し立てを正式に受理したとの通知があり、3月3日に増元・竹下・荒木の3名が日弁連に赴き事情聴取を受ける予定です。 ―――――――――――――――――――――――- 拉致の真相を暴く短編映画を作るためのクラウドファンディング実施中(3月7日まで)。詳しくはこちらから readyfor.jp/projects/S-S-R?sns_share_token=&utm_source=pj_share_url&utm_medium=social
<調査会・特定失踪者家族会役員等の参加するイベント(拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等> ※事前申込み・参加費等については問い合わせ先にご連絡下さい。 ※記載されている参加者は調査会・特定失踪者家族のみです。
★3月9日(日)13:30「大澤孝司さんと再会を果たす会総会・座談会」(同会主催) ・新潟市巻地区公民館(越後線巻駅徒歩6分 新潟市西蒲区巻甲635 Tel 0256-72-3329) ・大澤昭一特定失踪者家族会顧問・調査会代表荒木が参加 ・問合せ 080-7092-3993(川村事務局長)
★4月26日(土)14:00「北朝鮮残留日本人問題を考える研究会」(同会主催) ・拓殖大学文京キャンパス(変更の可能性があります) ・調査会代表荒木・幹事三浦が参加 ・問合せ 090-8517-9601(荒木) ■調査会の本 ○『「お帰り」と言うために』(調査会編著・草思社刊)  書籍版・Kindle版1700円(税別) ○『北朝鮮 拉致と工作活動Ⅰ 拉致回廊 日本列島を行く』(杉野正治副幹事長著・調査会刊)。Amazonでお求めになることができます。(オンデマンド出版のため書店ではお求めになれません。書籍版2200円・Kindle版1400円・どちらも税別)
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